3日目 下山

                   コース 涸沢⇒横尾⇒徳沢⇒明神池⇒バスターミナル⇒駐車場⇒岐阜市内

                    朝目を覚ますと、テントに雨が降っているような音がした。外に出てみると何と雪。
                  雨ではなく雪だった。周りはガスに煙り真っ白で何にも見えない。早くもテントを撤収して
                  下山に取り掛かっている者もいた。何人かは奥穂へ向かう登山者もいたがすぐに引き
                  返して来ていた。うん、それが正解だろう。こんな日は。
                  時間は覚えていないが、小屋の従業員がヘリが来るので近づかないでくださいと言っていた。
                  この時はまだ、遭難者が出ていることは全く知らなかった。
                  私達も奥穂を諦め、下山の準備に取りかかる。朝食を済ませ、テントを撤収して下山。
                  標高が下がり、本谷橋付近になると雨に変わった。雨は断続的に降り続き、残雪が溶け
                  上りのルートと違う登山道が作られていた。横尾に着くとホッとして小屋でコーヒーを飲み
                  ながら、遅れている仲間を待った。仲間が到着してしばらく休み、徳沢園で軽い昼食を摂り
                  バスターミナルを目指した。バスターミナルでタクシーを待つ間に携帯をチェックすると、娘や
                  関東の山友から電話やメールが多数入っていた。何だろうと思い、娘に電話をすると開口一番
                  「大丈夫なの?凄い地震や穂高でたくさんの遭難者が出てるのよ」とビックリするようなことを
                  言われ、何処で?と聞き返すと、涸沢岳西尾根で防衛大の生徒と先生が滑落したそうよと・・・。
                  それも今朝6時15分頃らしい。えーーーー!私達が撤収作業をしていた時間に、反対側の斜面で
                  滑落事故があったなんて・・・。びっくりして慌てて仲間に伝えると、みんなスマホで確認していた。
                  今回の穂高方面ではたくさんの人が遭難され死者も出ていた。
                  良かった・・・。無事に戻って来られて。やがてタクシーが到着して、アカンダナ駐車場へ戻った。
                  この日は、岐阜市内のホテルを探して泊まり、翌日広島へ無事に戻った。
                  今回の山行で改めて、山の厳しさを知り、身が引き締まる思いがした。明日は我が身と受け止め
                  十分に注意しよう。

       
 翌朝は何と雪     何にも見えない 
       
我等のテントも雪が      随分テントが少なくなっていた 
       
下山       荷物は濡れて行きの時より重い
       
 デブリの跡      またね!穂高
       
残雪が溶けルートが変わる      行に渡らなかった本谷橋を渡る 
       
      横尾もかなりの雨 
       
お疲れ様でした      雨の河童橋 

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