2011年8月14日(日) 晴
白馬頂上小屋4:30-白馬鑓ヶ岳6:55-鑓温泉分岐7:45-天狗山荘8:10-天狗の頭8:54-
天狗の大下り9:30-不帰一峰の頭11:05-二峰取付き11:35-二峰の北峰12:20-二峰の南峰12:50
-三峰13:20-唐松岳頂上13:50
2日目歩いたルート
前の日に遭対協の方から、厳しいルートだから早目の出発がいいですよ、出来たらAM4:30頃が望ましいですね。と言われ
そのアドバイス通りAM4:30発とする。朝ごはんは立派なお弁当に変わっていた。空が白み始め美しい月が剱岳の上で輝いていた。
白馬山荘の明かりが見える。今日も天気が良さそうだ。でも、最近は午後から崩れる予報とのことで当てにはできない。先を急いだ。
途中、朝焼けがきれいだった。白馬岳も幻想的で美しい!
朝日が顔を出した
剱岳のモルゲンロード
白馬岳もくっきりと
毛勝三山 杓子岳の頂上とトラバース道
白馬岳の雄姿
遠く槍・穂高も見えます 剱岳をバックに
白馬鑓ヶ岳の頂上で 歩いてきた道を振り返る
鑓温泉分岐 天狗山荘が見えてきた
天狗山荘で不帰劍に備えて、休憩を取る。白馬方面からの登山者3組が、同じように準備をして出発して行った。
雪解け水の水場があり、水を補給して行動食を食べた。小屋の人に天気のことを聞くと、今の処問題ないでしょうと
言ってくれた。安心して先へ進んだ。
ここから不帰の始まり 天狗の頭を過ぎると大下り
行く手に不帰・唐松岳・五龍岳・鹿島槍ヶ岳が こちらは剱岳
さあ、いよいよです。気を引き締めて! 最初はガレ場の下り 慎重に!
スラブ状の下り 足場を確かめて降りれば問題ない
一峰が近づいた 振り返ると・・・
これが天狗の大下りです。結構大変!
一峰の頭まで来ました 目の前は核心部の始まりです。
ここから取付きです。ここは岩に慣れていないとちょっと大変!三点支持と岩登りの要領で登ります。途中に
落ちそうな岩やぐらぐらする岩もあって、慎重に登ります。落石は絶対に起してはいけません。岩場の所は、最近、
岩登りに励んでいる吹野さんに先頭を行ってもらう。
岩場を登りきると、本にも出てくる空中梯子。ここは何てことありません。余裕です。でも、慎重に!
なにせ不帰嶮ですから!
振り返ると素晴らしい景色です!
鎖場 ここを超えると北峰
いくつかの鎖場や梯子を通過するが、気を抜けない所ばかりだ。結構、高度感があってドキドキするが楽しい!
この看板を超えると厳しいところは終わりだ。
二峰の南峰 ここでお昼を食べる。
雷鳥が数羽いた。親子だったようだ。 三峰が目の前に
雷鳥を見かけたら天気は崩れるといわれているようにガスってきた。先を急ぐが、足が重い。今回のような
登山は何よりも体力がいる。その次に技術・精神力だと思っている。小刻みに小屋を利用すれば別だが、
時間や費用に制限される人は、体力をつけて望んだ方が良い。それに天気は重要だ!これから先にも出て
くるが、岩稜帯での歩きは、天気が悪いと危険度が増す。十分に考慮したほうがいい。私は技術はたいして
持ってないが、体力と少々の精神力で今回は乗り切った。
ガスの中、唐松岳に到着 少し遅れて吹野さんがやってきた。
勘田先生もやってきた 唐松岳頂上小屋が見える
唐松岳頂上小屋 ひょんなことから宴会をご一緒するM村さんとT橋さん
知らない人との交流は楽しい! お互いに名刺の交換
苦労して重たいのを担いできた甲斐があった。勘田先生御用達、新潟村上の「イヨボヤ」他
話は白馬尻小屋に戻る。白馬尻でガスのヘッドを娘が忘れたことで、口喧嘩になった私と娘だがこのことが
唐松岳頂上小屋での楽しい一時になった。「えーっ忘れたの?」「だって、コッヘルに入っていると知らなかったもん」
「知らなかったって、ガスだけ担いでる私はバカみたいじゃん!」と、こんな風に・・・。白馬岳頂上小屋、唐松頂上
小屋でも聞いたが貸してもらえず、私は誰か同じガスを持っていないかチャンスを伺っていた。チャンスは来た。
唐松の小屋で、私達の寝床の前のブロックに後から来た男性二人組の一人が、私と同じGPIのガスを持っているの
を見つけた。チャンス!!持ち主の男性を探して、ダメもとで聞いてみた。すると、OKを貰えた。そこで、お礼に持っ
てきた酒の肴で宴会に誘った。と言うことで、上の写真のお二人がそうです。お二人は、同じ会社の元上司と部下
の関係で二人で山へ良く行くそうだ。チロリアンハットを被った方がヘッドを貸してく ださった。側にいた新潟の男性
二人(T野さんと同行者の方)も一緒になって、宴は大変盛り上がった。
この後、チロリアンハットのT橋さんは、持って来られていたウィスキーを飲みすぎて、ダウンしてしまい翌日は体調
不良で小屋に停滞となった。朝、話を聞くと楽しくて飲みすぎたと言われていたが・・・。その後は大丈夫だったかな?
気をつけよう!!
「余談」だが、
唐松の小屋で、割り当てられた部屋へ行くと前のブロックで、「ピチピチの黒いパンツいっちょ」の男性が目のやり場
のない私達を余所にストレッチに励んでいるではないか。まったくもう!大笑いしたいんだけど笑えず、笑いを堪える
と苦しく、でも、笑ったけど・・・。後向いて。そこで娘が一言、「あの人際どい!」と。それが聞こえたのか向かいの
パンツいっちょの男性は、すごすごとズボンを穿き出した。あと二人、笑える人がいたけど・・・。まともに見えた男性
が実は入れ歯で、その入れ歯を洗っているのを目撃した吹野さんは、「うちの旦那さん、禿げてても歯があって
良かったわ」としみじみ話しているのが、大爆笑を誘った。
この三件の笑い話が、これからも続く長い険しい道のりを、思い出し笑いで何度もほっとさせた。
すみません 不謹慎で・・・。でも、面白かった。